コンラードからココ宅へ宛てた音声メッセージ。
音声のみなので表情とかは一切出ないかと
コン的には2人向けとして喋ってるけど誰が聞いてるかは知らない状態
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はぁい、元気かい?コンラードだよ。
君らを罵倒しにきたのさ…
…ふふ、最初の一言で再生を止めているかと思ったけど、まだ聞いてるんだねぇ…
では
近頃君らはにっちもさっちも行ってないようではないかい?無様だよ…
何故わかるかって?ルイスから情報は仕入れられる。
君達はルイスの能力を使ってこちらに来ている…ならば良くも悪くも“家族”だ
家族であるならば…私からの情報介入も簡単なもので…
そんなこんなで君達の情報は仕入れ済みさ
全く陳腐では無いか
たった一つのカケラを握り締め、開いた窓から覗いては時が来るのをただ待つだけ…
何も行動しない。しようと思っているだけ。口先だけの結果はどうだい?
特にココ君。君にはハナから期待はしていなかったけどね…
大切に守られて、怖いものから逃げて、我々に触れることすらしようとしなかった君の人生は何が残った?ふふ…何も残らなかっただろう?
危険な事まみれのあの世界で、危険を寄せない様にしてきたのだから…君の手元に残る物は何も無いのは当たり前だろう?
唯一優しかったルイス君に裏切られた?ふふ…違うね…君が見ていなかっただけだ…
酷いルイスなど、君のすぐそばに居ただろう…私が送ったのだから…
さてそんな君も今やガード無し。世界の悪意はどうだい?味わい深いだろう?
特に…君が彼に与えた悪意は…くく…至高の逸品だよ…
記憶を奪って異界追放…ふふふ…よい素質をしている…
だがわかるだろう?奪うのは簡単でも…与えるのは難しい
壊した物は完璧に直せない
今君がもし引き上げても、彼は同じ存在にはなり得ないだろう…もしくは…根本的な悪意を剥き出した化物となっているか…
そんな悪意が、防御力皆無の君に噛み付いたらどうなるかな…ふふ…
さ、て。お次はタルト君だ。ここまでまだ聞いているかい?
君には正直…失望したよ
ゲシュタルド・ウィンティーでありながら、幼児衰退レベルの絶望を味わい、「私」に育てられつつ合流…こちらに来て、記憶も復元し、またもや絶望を与えてやったと言うのに…私に噛みつこうとさえもしない
方向性を変え、協力したとて…陳腐な絶望に飲まれ、復讐に燃える彼、ココ君を止めることすら出来ず。体は使われ、今度はルイスを頼った
身を授かり、自らの足で立ち、ようやく巣立ちしたかと思えばこの有様…
がっかりさ、革命を起こすのは君だと思っていたが…買い被っていたようだ。
所詮君は外道君の複製、劣化版の役立たず
オリジナルを超えることもなければ、進化するだけの技量もない…
中途半端な存在さ。せめて君がもう少し…別の人格を持っていたらねぇ…?それともその曖昧さが“君”か?ならば尚更興醒めだ…
君達は進めない。ただ流されるだけでどこにも着きやしない。君達から何かを始めることも、何かを終わらせることも出来ないだろう。
さぁ、まだ聞いてるかね?聞いてるのであれば…この私からプレゼントを授けよう
ふふ…受け取らぬとも良い…何せ…私からなのだから…
これだけ思い悩んで引き戻す事に苦労をかけるのであれば、逆に君達が共にそっちの世界に落ちれば良いのでは無いか?と私は思うのだよ。
君達がこの世界に留まろうとする理由は何だい?別に…もう友もいないでしょ?私達が消したのだから…うふ。
体についてだって…ルイスの力を使用してるとはいえ…設定を組み換えれば孤立した存在へと書き換えられる。親離れだねぇ?
そうなれば、何も縛りもなく動けるであろう
今の様なただの助っ人であれば、それは誰だって構わない上に、誰もそこまで心に留めない。君達の存在は、思い出に残らない…
君達は今、居ても居なくても変わらないのではないかい?
ならば、君らもまた“引っ越し”してしまえばいい。今度はちゃんと準備をして、記憶という名の荷物を忘れずに抱え…彼に会いに行けば良い。そうして怒られれば良いさ
無理矢理引き離して悪意を向き立たせるより…また何もわからない状態で接触するのさ…そして…怒りで刃向かえないよう…彼の大切な存在がいる時に話しかければいい…
彼が怒ってナイフを出す事を躊躇うような…
彼が嘆き悲しんで、身を投げる事を躊躇うような…ね?
案外落ち着いて聞き入れるかも知れないけど…そうだったら私的にはつまらないね…君達的にはハッピールートになるであろうかね?何にしろ…1人で会うのは悪手だろうさ…
そうして向こうの大団円を演じ終え、全て収まりがつき、そっちの世界での居場所が無くなれば…また引っ越してくれば良いのではないだろうか?
今君達を知っている我々は…いわば不死だ。どの年代に来ようが…生憎忘れることも、失ってる事も無かろう…
…あぁ、崇君が居たねぇ…大丈夫さ、死しても魂は消させないよ。転生とはなんと素晴らしいものか、それもまた…不死なのかも知れない。
ルイスについても心配はいらないだろう。
ほぼ諦めているどころか…何も出来無さすぎて関心が薄れて来ている程だ、明確に動いたのが分かれば…安堵してまた彼自身動き出すだろう
そう、君達は今ルイスの足枷になっている
私としてはどうでも良いが、未練タラタラの蛆虫が身内にいるのは不愉快だ
という事でどうだろうか?君達が向こうの世界に引っ越しする手伝いくらいなら、してやっても構わない
そうであればこちらも…君達を気にせずに動ける。君達も私達を気にせずに動けるであろう。
なぁに恐れるな、連絡はいつでも取れるようにしておけばいい。繋がりは切らないよ、私がファイヤド君に怒られるからね?
君達2人分なら…いつでも戻れる様な道は用意しておく
…彼をどうするかは…君たちに任せるよ。
“彼”のドアはこちらに無いからね…
さぁ、これが私が君達へと送るプレゼントだ…
無論、我々の力を借りずに動いてもいいし…別のことをしてもいいだろう…
実は何か考え事があったりするのかね?私が楽しめるような台本だといいねぇ…陳腐で矮小な物だと許さないよ?特にタルト君…
そしたら私がスパイスを追加してあげるから…酷く絶望しておくれ…
…ここまで聞いているのかい?
物好きだねぇ…
ならばそんな物好き君に…2つ…有益であろう情報を教えてあげよう
ひとつ、ここに君達の還る場所は無い。居座ったって根を張ることは無いだろう。
今や君らは過去の存在。今と未来を見通すルイスには君らを守ろうと言う意思は無い。
育て終えた。後は彼ら次第だ。親がどうこう言う物では無い。と綺麗事を並べて最後までの育児放棄している。
それもそのはず、もう彼はルーイズでは無いのだからね…
アダマンドも同じく…彼女なりの生活を楽しんでいる
ようやく解放されたのだ
そんな中、君らが帰ってきたとして…迎え入れるとは思うが、最早他人を招き入れるような心持ちだろう
ファイヤド君も同じく、元から他人をもてなす程度だ
彼自体も大事であった存在を失ったのだ
誤りとはいえ自ら手放した君を…いい思いで接するのは苦だろうさ…君が手を離したんだろう?とね…
ここには君らの家は無い。諦めなさい
そしてふたつ、…ルイスは君らを…いや、コバルト君に対しての悪意がある。
今はその感情を私が預かっている。だから今ルイスとお話ししたところで何も問題は無いだろうさ…
けれどね…?この想いをルイスに返せば…増幅させて体現させれば…君達の得た楽園など容易に破壊できる。くだらない家族ごっこを…打ち壊すことができる…
彼女の箱庭を砕いた、我々の様に…ね?
ルイスは我々のデータを引き継いだ最終個体だ。全て所有している
ファイヤド君の力を持ち、私の思考を得て、ヌルの判断力を持った…パーツの外れた狂った男だ…
いつでも…君らを追放できる。
それを理解した上で、この後の展開を考えて欲しい…
しかしてけれどね?この感情を持っているのは私だ…ルイスの意思に関係無く…私個人の判断でも終焉としての幕を降ろさせる事が出来る…後はわかるね?
私は君らには興醒めしたのだ、次の話が来なければ…コンテンツとして失格だ…最早見る価値も無い。
最後の期待を裏切らないでくれよ…?
では…
幸運を祈る。良い演技…そして選択を期待しているよ。
それでは。