別垢(n次創作垢)の二次創作情報とうちよそ情報を含みますので注意。 ただルイスとアダマンドが会話してるだけ
________________________________
ル「さぁて…これからどうしよっか」
私は。私達は“親”となった
彷徨う魂の為の安定した肉体が必要だととはいえ、私は彼女。アダマンドと籍を入れ、子を成してしまった。
本来この世界に存在していない特殊な螺旋の魂2人が、異界から呼んだ魂とはいえ新たな生命を生み出すというのは、世界の均衡とかそんなものが大変そうだなと思う
私が殺したココ君の友人は怒るだろうな
ア「どうする。とは?」
アダマンドは元々私達と同じ世界線の子だから、心情が見えない…いや見せないようにカバーしているのだ。時々溢れ出す感情の香りは、普通の人間と同じ、またはそれ以上の感情を抱えている。が、基本は外に出さず、また顔にも出さない。
ル「この子。まだ自我が芽生えてはいないけど…必ず目が覚めて、コバルト君と共に生きる道を選ぶはずだ。彼らはしばらく閉じ込められてたからね、きっと旅に出たりする。
そしたら、君はどうする予定だい?」
無論これは“肉体が必要な為の行為”愛情より効率優先の結果だ。
用が済めば彼女も私も繋がってる必要性はない。共に生きる必要はない。いわば自由なのだ
だが
しかし
ア「…この後の予定か。」
昔のように手を離したくない気持ちは大いにある。
本当は手を離されたくなかったあの子とは違うし、なんなら言ってしまえば彼女は本来コンと共にいた子であろうと予測する。
だが強制は良くない。そうして私は落とされたのだから。だから…
ア「…実はな。私はまだ演目が残っているんだ」
ル「…は?演目?」
ア「お前の方はどうだったか知らないけどな、私達には台本があり、それを演じる必要性があったのだ…
私は少年を助け、少年に助けられ、少年を裏切り堕とす、そうして進み、かつての少女であった女王を食う。そうして新たな女王として鎮座するのだ」
ル「…え…食う???」
ア「そうして堕とされた少年は老爺となり、世界を回し直して少年と少女を見出し、世界を繰り返す…はずだったのだ」
ル「………続けて?」
ア「…何かの不具合か、あいつが死んだのか、世界が回り切る前に輪廻は途切れた。気がついたら私はここに居た。つまり死んだのだろう。だが私のなかで演目が残ったままなのだ…」
ル「…少女に捕食される…?」
ア「正解。これだけがどうしても残ってしまっててな…ずっとあるんだ。ずっと。私を食う女の子を待っている」
…想定していた返答とは大幅に違って驚いたが…それ以上にコンがキザったらしく演技ぶってた理由が少し分かった気がした方が大きかった。
あの世界は各自の思考など必要としていない。全てシナリオ通り進めねばならなかった…概念〈コンセプト〉通りだったのだ
ル「…じゃあ…あの…少年の手を離して堕とした理由は…」
ア「“そう台本に書いてあったから”だな。…お前のとこがどうかは知らないが、恐らくあいつも私の台本は知らなかったろう。私の想いなど不必要だったのさ。…あいつは常に笑わそうとした。私は笑えなかったのだ。台本に書いていたからな。“笑わない”と」
ル「…だから今も?」
ア「そうだろう。きっとな。だからな」
ル「…」
ア「だから私は、最後は悪魔だかなんだかを召喚して“捕食”してもらう」
ル「…捕食されるとどうなるか、は聞いてる?」
ア「噂程度だがな、転生もせず、完全に消滅すると聞いている。…丁度いいじゃないか」
ル「丁度いいって…折角生まれ直したのにっ…」
ア「そうだ。私は生まれ直した。という事は私の対の少年もいるのだろう?お前の日々の対応でわかる」
ル「…!」
ア「そうであるなら。きっと何回か転生した場合接触する恐れがあるだろう。そうなった時、どうなるかわからないのだ。成長してから出会う事など書かれていないからな
…恐らく私は舞台を放棄された事に対して怒るだろう。あいつは主役の座を堕とされたという怒り、もしくは最後まで愚者を演じて笑うか…なんにしろ良くはないだろう」
ル「ならば死んで消え去ったほうがいいと?」
ア「そう。この幸せな人生のまま、終焉を迎えたい」
ル「…ェ?」
ア「…何を裏返る事がある?私が今満たされていないとでも思ったのか?」
ル「アッイェ急にあの」
ア「不可能だと思っていた。誰かを愛し、誰かに抱かれ、我が子を抱える…こんな事は書かれていないからな…夢のまた夢だと思っていた。この喜劇のまま、終焉を迎える事だって希望はある」
ル「…アイ???」
ア「…ハァ…お前は…この私が選んだ男だぞ?自信を持て。…すぐ赤くなるな…ふ、お前と対になる少女は勿体無い事をしたな」
…綻んだ?いや顔は笑ってはいなかったが…
…もしかしたら台本外の私なら。彼女を笑わす事が出来るかm
ア「…緩み切った唇だな。何を考えてるか知らんが。とりあえず私の予定は最期しか無い、この人生の台本は他には無い。故にこの子らが巣立ちした後だろうがなんだろうが、私はお前と共に生きる事を選ぶだろう」
ル「…イ…イキナリノキシュハズルゥイ…!」
ア「随分とコロコロ変わるやつだな、面白い」
ル「…つかぬことをお聞きしますが…対の少年に対しての意見というか思考はどう…」
ア「なんだ嫉妬か?案ずるな。今はお前しかいない。
…そうだな、ケラケラコロコロ笑っては不満をこぼして、自己中心的で…演技のためか本当か知らないが、私を見てくれた。好きだったさ。共に笑い合いたかったさ。だが無理だと知っていた。あいつは私を“憎む”必要があった、台本には逆らえん。
…ちゃんと、憎めただろうかな…」
ル「…その少年さ…コンスタンスであってる?」
ア「…!………明確に知っていたか。そうさ、3人目の少年だ」
ル「…だったら全部、回らなかったのは私のせいだ。世界を回す前に私自身が他の並行世界の扉をただひたすら開けたんだ。その先にコンがいた、だから演技を途中で止めちゃったのは私だ…申し訳ない…」
ア「………あいつ…は。私をどう見てた?」
ル「最初は本当に、君の言う台本通りの男だったよ、ひどく憎んでた、堕としたくて仕方がないって感じでさ…でも途中から台本が無くなったのをいいことに自由に動いたんだろうな、君を憎む意味がわからなくなったと言ってたよ」
ア「…囚われていたのは私の方か」
ル「だから…」
ア「ありがとう」
ル「え」
ア「お前があいつを解き放った。演じる必要は無い、そんな世界を見せた。それだけではなく、私も解き放とうとしている。…お前は台本なんて底に叩きつけるのだろうな。お前のせいで舞台はぐちゃぐちゃだ、だから私達は自由になれた」
ル「…だかそうなるとまだ君の項目を壊せてねぇ…」
ア「だから、この後お前と居れば、それすら解き放ってくれそうだ。無論無理はしなくていい、お前が台本を破り捨てるのが早いか、私の終焉が来るのが早いからの勝負だ」
ル「ぐぬ…」
ア「頼んだよ。私の伴侶」
ル「ヌァーー!!!!わぁかったよ!わかったからあんまりそう…アノ…恥ずかしいこと言わないでよぉっ!」
ア「…お前が大声出すからタルトが起きちゃったじゃないか、あぁよしよし。爆音パパで大変だなお前も」
ル「ワルウゴザンシタッ…あ、いや、オムツだな、持ってくるわ」
ア「あぁよろしく」
ア(…でもな。お前は私の演目を壊そうとしてくれてるけどな…すまんな。もうこの人生の台本には書かれてるんだ。私が喰われて死ぬ事が…。黙っていよう、今を生きよう。きっと許されるはずだ)
ル「あいあいおしりふきふきしましょ〜ね〜」
ア「なぁ。“ルイス”」
ル「ッァエ?」
ア「愛しているさ。ルイス」
ル「〜〜〜!!!!!!実は私も離したくないくらいスキデェスッ!!!」
ア「…ありがとう。はいルーイズあとよろしく」
ル「…あいよっ」
ED(日常に続く的な)