ただの会話、18世紀のロドニーフルボッコの後の話、若干前世の会話あり
________________________________
コン「…はい!本来行う必要のない罪を追加で重ねてバレバレの逃亡劇を繰り広げ、市民の怒りを最大限に引き立ててから捕獲後公開処刑の図〜」
ヌル「いぇ〜い!資料率ガン上げ不満興味絶望感情フルコースのゴールデンタイム!これは最高コンテンツやな〜!」
コン「うふふ!懐かしいねぇこの感じ!みんなが作品に釘付けになっている。それが命が消える瞬間だとしても、観ずにはいられない!」
ヌル「えぇなぁやっぱ!テレビとかあらへんが人間が欲しい情報ってのは変わらんわなぁ〜」
コン「首吊り、内臓抉り、四つ裂き…ふふ…最高じゃないか…いやぁ〜この処刑方法改変前のギリギリの時代はいいねぇ〜!ふふ。それで、魂の回収は大丈夫?」
ヌル「悪魔舐めるでないで?そもそもワイの管理者能力にて個別にID振ってる上に、狙った獲物に針かけていつでも釣れるような状態にしてあるんや!今回ファイヤドはんの協力の元、天使も死神も、他の悪魔でさえこの場には来れんようになっとるからな、あの魂は独り占めやで?」
コン「あらま!その情報早く聞きたかったねぇ…一時的に天界魔界から認識出来なくなるような霧を纏わりつかせてるんだけど、必要なかったね」
ヌル「せやけどあった方が確定やろ?どこで誰に見られてイチャモンつけられるかわからんもん…お、パレードのピークや」
コン「あらあら、抉った後に石投げなんてイベントあるの!うふふ追加の罪を被せなくても随分嫌われていたのね、彼」
ヌル「おまんらの教育や行動のお陰で、ロドニーはんとハッドン家は別モンやとなっとったからな、今後のあの子らの人生も楽なもんよ」
コン「ふふ、君好みの子供に育てるの?」
ヌル「ファイヤドはん好み、の方が近いでんな。ヒマちゃんもおるし…ほな終わるで」
コン「あぁ〜あ、随分と早く力尽きちゃって…ルイスならここから粘るのに」
ヌル「あやつと人間比べたらあかんで、いよっと!」
コン「…さらっと人間辞めてる宣言されてるじゃないかルイス…」
ヌル「おまんらまだ自分人間やと思っとったんか…そんなんはええねん。ほな。ロドニーはんの魂。よう見ておき」
コン「あぁ、まだこの世界にあるのは認識できる」
ヌル「せやな、えぇと悪魔的やから…こうやな?いくで?いただきまぁす!」
コン「…」
ヌル「んん〜絶望と苦痛に塗れたえぇお味!えぇな!感情だけやなく直接口で喰うのも悪くあらへん!…でどうや?」
コン「…うん。他の状態と変わらず、“悪魔に捕食されたから消滅した”としか見えないね」
ヌル「…せやろな、ワイもワイ自身で喰ってみてようわかったわ。結果消滅もワイの中に存在もしとらん」
コン「…ほぅ?」
ヌル「“ログアウト”や。この世界(ワールド)からのログアウトなだけ、アカウント消去やデータ消去ちゃう。本体が何処かに在る。」
コン「つまり、彼のIDをトラッキングする事が可能ならば…ログアウト先が判明する…ようだね?」
ヌル「せや。今回はまだファイヤドはんが召喚に応じてこの現世に降り立ってる状態やから行動できんがな、契約満了したら肉体の主導権借りて追跡してみるわ」
コン「…はぁーーーー悔しいねぇ…昔の私ならそのくらい自分でできたのにぃ…」
ヌル「この世界ログインする際にルイスはんに能力取られたからなぁ!」
コン「くそぉう…お陰で色々制限されていると言うのに…でもルイスも異界に干渉は出来ないようでしょう?」
ヌル「せや、開く事が出来ても“肉体”の在るやつは行ったり来たり出来んのや。旅行として別の国に行くのと、メールでやり取りするのの違いみたいなもんやな」
コン「ちょっとわかりにくくない…?」
ヌル「ワイは言うならソフトウェア寄りや、電子メールに紛れ込んでデータ内にウイルスをばら撒くことも、ソースを書き込むことも見る事も、内部ハックする事もできる。電子的な存在として動けるって訳やもん。おまんやルイスはんはシステム管理をする事が出来る“人”やから物質的伝達方法しかできんのや」
コン「…ルイスくらいならできそうじゃ無い?自分を電子化とか」
ヌル「あやつは実体を持っとらんと“ルイス”としていられんやと思ってるんやろ?それさえ手放してしまえば“僕は誰だ?”となるんやてなんとなく思っとるんやろ、けどおまんは違ったな」
コン「というと?」
ヌル「例え姿形がどうであれ、誰かが私に“コンスタンス”だと役職を決めてしまえば、私がなんであれ“コンスタンス”を演じるのだ。と思うやろ?特に昔は」
コン「…まぁ…ね?」
ヌル「だから消したんや。お前はお前であって欲しい、演じる必要なく“君”を生きてほしい。ってルイスはんは考えた。結果今みたいに渋るような返答をする上に、自分を消せる手段を奪った」
コン「…勝手なことをするねぇ彼」
ヌル「よかったやろ?」
コン「…少し。ね」
ヌル「せやけどワイは最初からこうやからな、なんも調整する必要ないねん、故に異界に転がり込めるのはワイだけなんや
てなわけで異界があるかの解答はファイヤドはんのお仕事が終わってからやな!」
コン「…(ため息)…そういえばファイヤド君は?そう言った話を全然聞かないけど」
ヌル「彼はそもそもイレギュラーやからな、途中で諦めざるを得ない状態だったってなわけで、玉座まで辿り着いてあらへん…結果全体的におまんらみたいな能力は使えん、が、おまんらとちゃう思考で行動が可能なんやな〜せやからワイは全解放のファイヤドはんも見てみたいもんやが…うまく適合できるかわからん。壊すかもしれない可能性に賭けるより、開花せずこのまま過ごした方がええ状態になっとるからな…全然手を出してないんや」
コン「…確かに、今いい環境下だしね、余計なことするとルイスが怒りそうだ」
ヌル「…己の意志で開花する時が来たら、ワイはいつも通り手助けする気や、後は彼次第やもんなぁ」
コン「成程…ま。仮定は良い手応えを得た。私は私なりに色々見てみるよ、何かいい情報があったら教えてくれよ」
ヌル「せやな、さて、そろそろ息子らんとこ帰らんとな」
コン「あぁそうだね、今日からまた授業内容を更新しなければ…ふふ、この家、どんな風に変わっていくかね?」
ヌル「楽しみやなぁ…」
ED