ちょっと小説感で書いてみた、今まで通りの台詞のみにならないようにしてみたけど無理っぽそう ________________________________ コン「…ふぅん?天界にはいけないけれど…魔界には降りれるんだ私」 コンラード、コンチータとして生きた末、私は死んだところで一般的な魂達とは違う扱いを受けるということがわかった。 いわゆる天界などには行けず、下界を彷徨うだけ。時たまに転生可能な肉体があれば、そこに引き寄せられる…記憶を失うこともなく、ただ繰り返し生きていく。 まるでペンローズの階段の様な、螺旋の魂 螺旋というのだからどっちかというとエッシャーの滝の方がそれらしいのでは?とも思ったがまぁよい。二重螺旋のDNAやそこら辺の何かにも似た形が視えていたのだろう。その最初に名前をつけた者はね? さて螺旋の魂とはいえ、一般の人であると本来なら現世のみにしか存在できないらしい。 登ろうが降ろうが、同じ位置にしか居られないのだから。 しかし私は違うらしい。登ることが出来なくても、降る事は出来る。いいや。“堕ちる”事が出来るらしい。 だからか、友となった死神のシンシャとヴェルーリヤ(ラピス)、またユタリータ(バリサイト)に 「天界、そして人間が行ってしまえば帰ってくる事ができない“魔界”に行って、データを集めてほしい」と依頼されたのだ 別に嫌でも好き好んで行くでも無いが、まぁ暇ではあるし、足元に広がっていたであろう世界を見るのもまた一興。 ということで私は魔界に降り立ったのだ。 見渡す限りの赤。時折赤が重なりすぎて黒くはなっているが、大抵赤に染められた、まるでいわゆる“地獄”の地中世界 しかしもっと悪魔や妖、魑魅魍魎が蟲のように跳梁跋扈するようなものかと思ったが…ここはとても静かだ。 マグマなのかよくわからない赤く沸騰したような液体は、触れようとするも弾かれるように触れる事は出来ない なんというか、ベタつかないスライムのような手触りだ。面白い。 恐らく熱を持っているであろうこの世界は揺らめいている。だがしかし私は現在「彷徨う魂」と化している。こうなると基本は温度を感じないのだ。温度が無い、のであれば冷え切った冷たいものだと思ったが、温度を感じない…は暑くも寒くも、また不快でも無く 不可思議な感覚をもたらしてくれる そして炎の様に揺らめいている青い私の体は重さも空気抵抗も、音の響きも感じない 一部に意識を集中させれば五感は戻る様だがこれがまた難しい。 先程の液体に触れた時は、自然と掌に意識が向かった為、触感を知れたが…温度は難しいな。 香り…ふむ…熱せられた岩の様な気がするな、不思議だ、恐らく不快になる人も多いだろう。 味は?今まで生前でも使えていた。感情による味覚… うむ、そもそも周りに生体がいないからか、能力が使えていないからなのかわからないが、無味である。 …おかしいねぇ 少し先にまるで集落の様なものがある。赤々とした家の様な建造物。 あれは洗濯物か?ここでは服を洗っていたのか。しかし人の姿はない まぁ人の姿をしているとは限らない訳だが。生き物…感情を出す存在がいない …悪魔の気配がしない 何故だ?向かってみればわかるだろうか? … 誰もいない。何もいない。 しかし何かが居た形跡は残っている。 まるでさっきまで生活していたこの村が、一瞬で生命体が消え失せた様な… …ふふ。噴火や火山灰が一気に降り注がなければ起きそうも無い光景だ そして非常に興味深い事がある。私の味覚は生きている。先程は遠すぎて感知できなかったのだろう…この村 一瞬の恐怖で満たされている。 村自体に感情が染み付いている。あぁ美味だ。逃げ惑うこともできずに莫大な恐怖を抱えて“死んだ”のだろう 残留意思とでも言うのだろうか? 「恐怖」「懇願」「困惑」「苦痛」 …村内部での裏切りか…?身内から1人…虐殺者がいた様だ。 「娯楽」「充実」「美味」「嘲笑」 …ふふ。私の様な奴だな なるほど。村人のうちの1人が一瞬にして全員を捕食した…と、悪魔内部でも同族喰いはある…まぁ海洋生物もそんなものだ、きっとよくあることなのだろう。 ついで周りに目を向ける。 …ふむ。服装からして私達の様な姿では無い者もいるねぇ。これは?食事か…?何を食っていたかはわからないねぇ…恐らく魂ではあると思うが… しかし魔界探検としてきたと言うのに悪魔に出会えず古物研究の様な事とは…なんだか腑に落ちないな…仕方がない、この村を後にしよう。他の場所に_____ 「認知」 私を誰か見つけた。 敵意はない。むしろ興味か 何処だ。何処から来る。 ______下だ! ??「…とぉ…ぉわあ?!本当にいた?!」 …地中から現れた存在は、人とは言い難い造形をしているが、人と何ら変わりない感情と味わいと、声をしている コン「…おや。もしかして悪魔と称される方かね?」 ??「…お前は…人か…?何故ここに居れる…?」 コン「失礼。私はコンラード。螺旋の魂と称される者だ。といっても特殊らしいけれどね?かつて人間だったが今は死んだ後、魔界とやらが気になったので探索中さ?君は?」 ジュバ「えぇ…と、私はジュバ…魔界鋏角類節足族の…って違うそうじゃなくてお前螺旋の…?人はそもそも魔界の空気に耐えきれず悪魔化もしくは肥料化するはずなんだけど…え…??」 コン「ほぅ?…まぁ全体的にイレギュラーらしいよ。私。ところでジュバ君、私魔界のお勉強をしたいのだけれども、ご協力願えないか?」 ジュバ「え。あウン?待って話を進めないでくれ…理解が追いついてねぇ…その…ちょっと魂見せてもらえないか…?」 ふぅん?この訳の分からない存在であろうが“捕食対象”なのか…彼に捕食…喰う…ふふ、ちょっといいかもしれない…ゾクゾクしてしまったじゃないか… コン「いいけど…どうやって見せるの?肉体でも切り開く?」 ジュバ「いやそんな大変な事はしないっすよ」 コン「あらそう…(ションボリ)」 ジュバ「な…なんで気を落として…ってそうじゃなく…こう…少し触れさせていただいて…こう」 う。!…わ。 あは…意識が掴まれているようだ。握られている…命が…掴まれている! …まるであの時の、裂かれた腹から手を突っ込まれ、心臓を直接握られた時の、あの時のようだ。あぁ。 ジュバ「…うっ…わぁ〜あんさん凄い螺旋というか…骨格というか…あまりにも周りが頑丈すぎてこれ…悪魔の牙も通らないよ…だからここに来れ…ぁあ!?ごめん!!大丈夫??!そりゃそうか魂外してる状態だもんね?!戻すね!!」 あらま。いつのまにか霊体の肉体…?は泡を吹いて酷く痙攣し、膝から崩れ落ちてしまっていた様だ。 …いやぁ…苦しんでいた訳ではなくて…いや確かに逝ってたかも知れないが…アノ…ウン… コン「…っふ…うぅ…中々…良かったよ…?」 ジュバ「良い…?アッそっちの方の…あぁ…」 微妙な空気が流れる。何故君が照れるのか?仕方がないだろう達してしまったのだから! …抜けた膝腰と呼吸を整えながら、必死に冷静さを取り戻す コン「…ほ…本来であれば魂など抜けてはならないからねぇ…危機的状態となると興奮に似た感覚になる事を知っておくと色々使えるであろうよ…」 ジュバ「…お前さん色々破格だな…」 コン「だろう?だからこそ。帰ってこれないとされている魔界に興味が沸き、自ら降りてきたのだ、しかしまぁ〜…私だけではどうにもこうにも…何処を歩いていいのかすらわからない。どうだろうか?交換条件の方が良いかね?私にこの世界を紹介してくれるのであれば…君の欲しいものを探してきてあげよう…無論、用意出来るものだけどね?」 ジュバ「あぁ…そう…それじゃ人間3体分の魂とか!」 コン「いいだろう。好みとかは?性別年齢…また狙った相手は?」 ジュバ「…ほんとにいいのか?!おま…人間は同族が殺されるのを嫌がるだろう…それに悪魔に食われちまったらその魂は一生転生もせず、どこにも残らず、消滅してしまうんだぞ…?悪魔の私が心配するのもおかしな事だがさぁ…」 コン「かくいう私も人殺しではあるからね。そうであるならば、廻ることを拒む子を連れてこよう。必ず居るからね…そんな子は… まぁそうなると、私が来世転生したら…になるけど?いい?」 ジュバ「まぁ…うん。はは…悪魔自体が悪魔契約の逆をやるとはな…あんさん強いわ…」 コン「悪魔契約?」 ジュバ「人間様にさ、その魂と引き換えになんでも願いを叶えるってやつ。私達はその契約時に発生する人間の感情をエネルギー元として奇跡も魔法も引き起こす。なんだって叶えてやれる、ま。本当は魂を取る必要はないのだが、そうしないと私達も喰っていけないからね、人間で言う報酬?として魂を捧げる様に…と契約時に言うわけよ」 コン「ほほぅ?では悪魔の力を使えばなんだって叶う事ができる。但し生贄が必要だ。といった噂も流しておこうか?そうすれば生贄分と召喚者分、2つ貰えるだろう?」 ジュバ「…あんさん天才か…?本当に元々人間?悪魔よりの奴じゃね?」 コン「ふふ。悪魔より人間臭い“化物”だったんだよ…さぁ双方の意見が一致したのだ。契約はなされたろう? 君には3体分の魂、ついでに今後の業務内容の広告を 私には魔界の探索、情報…時折うんちくなんかも聞かせていただけると助かるねぇ」 ジュバ「おぉ…うんまぁいいだろう。ちょっと私の方の報酬が多すぎる気もするから色々教えるわ。じゃあ、ようこそ人間様!我が悪魔らの苗床。魔界の探検ツアーをいたしますぞ!」 コン「わーい!ふふ。楽しみにしているよ、沢山見せてくれたまえ」 魔界には様々な姿の悪魔が“存在した” 人の姿に似た悪魔や…ジュバ君の様に、いわゆるモンスターの様な姿。液体状。匍匐型。虫…。 しかし一度軒並み居なくなってしまったらしい ジュバ「さっきの集落にはな…私の友人もいたのだが…1〜2世紀前だったかな…?忽然と居なくなってしまったんだ」 人からすれば随分と昔の話ではあるが…悪魔的にはつい最近の事らしい ジュバ「その時はさ、私現世に召喚されてて…全然知らなかったんだけどな、久々にあいつに会いに行こうかな〜って来てみたら、ああなってたわけよ」 コン「…服も生活感もそのまま…そこに残っている感情は感知できたかい?」 ジュバ「あぁ…本来悪魔は喰った魂分生きながらえる。心臓一差しとか、脳味噌破壊とかじゃ死なない。それにこの集落の奴らは魂の強奪に否定的ではあったが…私達の食事なんでな、かなりの量喰っていたはずだ。 そんな悪魔達がここまで恐怖に怯え、助けを求めるなんてのはおかしいんだ」 コン「…ここには悪魔を超える何かが現れた」 ジュバ「そしてその何かは殺戮を楽しんでいた。もしそれが悪魔と同じような性質をもっているとすれば、この集落全員分の命を所持してるだろうな…」 コン「…ほぼ不死身に近いと言うことか。そうなるのであれば、このサイズの集落から捕食するのは良い案だ」 ジュバ「だろうな、全員喰えるなら…な そしてそいつは北上して、見えるか?あの街をも食い尽くした」 コン「…あれを?!先程の集落から2回りも大きいが…」 ジュバ「あぁ…ただな、デカすぎたのかさ、かろうじて生き残った奴が1人いてさ、そいつ曰く『大きな一つ目を持つ黒い触手が縦横無尽にみんなを捉えて飲み込んでしまった』だそうだ」 コン「………一つ目…?」 ジュバ「まぁ一つ目の悪魔なんて普通に産まれるからな…手がかりは少ないんだが…そいつさ、ひたすら逃げたのよ、したらその一つ目の何かは高らかに笑ってさ、『逃げ惑えよ下等な生命よ』って笑って言ったらしいぜ…絶対楽しんでやがった…」 コン「………?あーの…変な訛りをしてたりとかは…」 ジュバ「…何?知り合い?」 コン「いや…彼ならそんな事は言わないが『ほな、逃げんとあかんで〜ちいこい子の〜』みたいな…」 ジュバ「いやぁ…そんな口調ではなさげだったぞ…そいつ曰くでしか無いけど」 コン「そう…ならいいんだ。私の知り合いだったらちょっと、そうなってしまったら止められなさそうだからね…」 ジュバ「ふぅん…こわ」 …流石に一つ目と言っただけでヌルだと定義するのは些か問題があるか…この世界でも「目」は力を持つらしいな。不思議だ。 ジュバ「そしてもうちょい上がって…そこの集落を消してから…消息を立った」 コン「…満足したのか?寄ってみても?」 ジュバ「あぁ、もう何も無いがな」 コン「ふふ。君が言うなら残留意思も無いのかもしれないがね…一応見ておこうか…ね…ぇ?」 ジュバ「ん?」 影がある。 見たことがある様な、少し違う様な 形までははっきりわからない けれど これはファントムだ。誰かの残留意思。 感情だけで無い。意志を持った。落とし物 私は触れることが出来る。あの時の様に 拾える 「『かえりたい』」 ジュバ「え?ど…どうした…?」 コン「…彼の落とし物だよ。感情のうち、1つを、ここに落としてしまったんだ」 まるでかつての私の様に。私の「悲しみ」はルイスによって無理矢理戻されたけど… コン「彼はどこかに帰りたがっていた。けれどその意志をここに置きっぱなしにしてしまった。だから目的が変わったのだろう…随分と古い…少し読み込んだだけで壊れてしまった…」 ジュバ「壊れ…!それじゃそいつに戻せないじゃないか…!」 コン「戻せなかったさ。最初から。 既にこの影自体の寿命を迎えていた、私が来なくてもあと数年で自然消滅してしまってただろう…そうしたらきっと。こんな世界のことだ。“帰りたい”気持ちすら無かったことにされ、消えてしまうだろうよ」 ジュバ「…何処かに帰る必要が無くなったのか…?」 コン「…いいや。必要がなくなったり、別の目標が出来たのであればこの感情は胸の内に秘められるだけ。それがここにあると言う事は“行動するのに邪魔な感情だと認識して自ら捨てた”のだろう」 ジュバ「…帰りたい気持ちが、そいつのやりたい事の邪魔をしてた」 コン「…しかし彼は帰りたくて、集落を襲ったのか。集落を襲うに従い、邪魔になったのか…」 ジュバ「そいつを見つけて聞かないとわかんないな…」 コン「うむ。彼は今…どこで何をしているのか。どこに潜んで。何を企んでいるのか…」 生憎読む事は出来ない。この場所に残る特徴的な味は、最悪ファントムを捨てる前だったりする。そうなれば今の味わいは変わる。見つけ出す事は困難だ… 残念だ…是非とも話をしたかったが… コン「仕方があるまい…彼のことも気にはなるが、今は今の魔界の事も知りたい」 ジュバ「そうだな!もう少し進めば私の故郷がある、そこを紹介するよ」 …彼の話はとても興味深かった。 最初私が触れられなかったあの液体。 あそこは沼地と呼ばれており、現世で彷徨っている魂が堕ちると“悪魔”が生まれるようだ 堕ちた魂がそのまま人格を保持した状態で悪魔として生まれ変わるか、全て溶けきって消滅し、新たな悪魔として生まれるかはその人本来の意志の強さによるらしい …私はどうだったんだろうな。もう一度触れたところで弾かれしまってダメなのだが。 …私は私として生まれるのであろう。今こうして私として存在しているのだから まぁそこは置いといて、自然由来で堕ちてくる魂を待ってたとしてもキリがない そもそも堕ちる魂とは不浄な感情や悪意、殺意などが絡みついて重くなった魂しか堕ちない。手を離されただけでは堕ちないらしい。いやあの時はその瞬間に溢れ出た感情が絡まっていた可能性もあるけれど それに大抵死神や天使が回収してしまう アルチバルトなんかがそうだ、彼は天使に ソニアとマドr…ブランカは死神に… 天界に回収されたから、今でも魂のまま存在するのだ。それが悪魔に取られたら。ここにくるのだ。 堕ちる魂は少ない。だからこそ、悪魔同士で子を成す必要がある 悪魔の2対が、沼地に自らの肉体の一部を入れると子を成すらしい。 恐らく私の見立てでは、悪魔が捕食した魂の半分ずつを血肉に乗せ、互いの遺伝子と捕食した魂を沼地に置くことで、堕ちた魂と同じ状態を作るのではないだろうかと思う つまり子を成せば、ざっと40年くらいの寿命が縮まるわけだ、彼らからしたら些細な量だろうが… そうして生まれた子を一つのコミュニティで育てる。それが集落だと 理にかなってるだろう、悪魔も人と同じく命を謳歌しているのだ。生きる為に動植物を殺して食う人間と、何ら変わりはないだろう? そう言えば死神は困惑するだろうか、ふふ。 何しろ今は悪魔自体の数も少ない、多少は放っておいても問題は無いだろうが…気になるのは一つ目の何かだ。 それが今後どう言った動きをするかによっては、この集落も、悪魔自体も粛清対象だろう… それは面白くない かと言って今私が何かすることも無い ジュバ「どうだ?魔界の事はわりかし知れたか?」 コン「まぁ、大体ね。今はこのくらいでいいだろう。また何か見てみたいことがあったら聞きに行くよ…その前に報酬をちゃんと渡さないとだけどね?」 ジュバ「ふ。覚えてたか…!3人分だ、用意できるな?」 コン「すぐは無理だ。ざっと見て20年は待ってほしい、場が整ったら必ず君を呼ぶから、転生までに時間がかかった場合…もう少しかかるかもしれないけどね…?」 ジュバ「…あぁいいさ、約束…守ってくれるならな?」 ふふ。流石に疑っているか、そうでなければ逆に不安だもの、任せるといい、最高の舞台を用意しよう コン「あぁ、それでは。私は下界に帰るよ。今回はありがとうね、ジュバ君」 ジュバ「あぁ、にんg…悪いもう一回名前、教えてくれ」 コン「コンラード。次回が何になるかわからないが…コンと呼んでくれれば良い」 ジュバ「わかった。コン。またな」 コン「えぇ、また今度、現世で会いましょう」 さて。さてさて。ジュバ君からの意識は外れた。もうヴェルーリヤと接触してもいいだろう コン「…やぁヴェルーリヤ。ただいま」 ラピス「!おお!おかえりコンラード。無事だったか…本当に無事だな…」 コン「無事じゃ無い可能性がある状態で送ったのかい?」 ラピス「あぁ、何せわからない場所だったからな」 コン「ふふ、素直でひどいこと…はい、一応まとめた資料だ。まだあるとは思うが取り急ぎ…ね?」 ラピス「おぉ…随分と見やすくまとめられて…ん?こいつはなんだ?」 コン「あぁ。一つ目。それが悪魔集落を襲って殺害し…どうした。顔色が悪いけど?」 ラピス「………あぁ…知り合いかもしれない」 コン「ほう?」 ラピス「…とりあえず助かった。こいつについては向こうの資料と重ね合わせて見なければなるまい…分かり次第君にも伝えよう。協力感謝する、何か欲しいものなどはあるか?お礼に用意できるものはしておきたい」 コン「おや?ふふ…そういえば依頼を受ける時に報酬については聞かなかったねぇ…そうだね…君達死神と…今回の悪魔、最初に天使とも会ってしまったから…次は君達の目が届きにくい場所でまた人生を歩みたい」 ラピス「届きにくい場所…?」 コン「君達の事を知らない人間を見てみたいのだよ…それも何か資料になるだろう?」 ラピス「つまり我々から見えにくい場所…我々の範囲外…って事だな…わかった。まぁ君が向かった先にちょいちょい行くかもだがな…こちらも範囲を広げたい。どこに人が住んでいるのかも把握したいからな」 コン「えぇ…結局来るのかい…まぁ時たまにしてよ?来世も君らの顔を見て生きるのが疲れたって事なのだから」 ラピス「ぐぬっ…おぉわかった、じゃあ…もう次の人生に向かうか?」 コン「あぁ、そうしたいねぇ」 ラピス「わかった。では、また来世」 コン「また、来世」   →3世紀★生贄時代に続く